猛暑の夏でもガマン大会のごとく滝のような汗を流し小学生や先生は暑さを我慢しながら授業を行っています。
なぜエアコンを設置しないのか?エアコン設置に関する問題は?かかる費用は?を調べてみました。
エアコン設置にかかる費用
結論から申し上げますと、
エアコン代だけで
総費用: 28,050,000,000円
桁が多くてわかりづらいですね、約280億円です。
この金額は何を元に計算されたかを以下で説明します。
エアコンが必要な教室数は?
全国に小学校は約22000校あるそうです。
1校あたりの平均クラス数「12」クラスあるそうです。
更に音楽室や視聴覚室、多目的室などの特殊教室は1校あたり「5」教室あるそうです。
ざっくりですが、これを掛け算すると
エアコンの設置が必要な教室数は全国で
「374,000教室」あることになります。
エアコン代と設置費用は?
エアコン1台の相場がはっきりとわかりませんが、
ここでは5万円と想定します。
エアコン設置にかかる費用は、エアコンの購入費用に加えて、設置工事費用も考慮する必要があります。設置工事費用には以下の要素が含まれます:
◯エアコン設置費用
- 各教室へのエアコンの取り付け費用
- 電気配線工事費用
- 配管工事費用
日本におけるエアコン設置工事費用の一般的な相場は1台あたり20,000円から30,000円とされています。ここでは、平均的な設置費用として25,000円を使用します。
設置費用の計算
1.エアコンの購入費用
- 1台あたりのエアコン価格: 50,000円
- 総教室数: 374,000教室
- 総エアコン購入費用: 50,000円 × 374,000教室 = 18,700,000,000円
2.設置工事費用
- 1台あたりの設置費用: 25,000円
- 総教室数: 374,000教室
- 総設置工事費用: 25,000円 × 374,000教室 = 9,350,000,000円
3.総費用
- 総エアコン購入費用 + 総設置工事費用 = 18,700,000,000円 + 9,350,000,000円 = 28,050,000,000円
仮に設置したとしてその後の電気代は?
エアコンの電気代を計算するためには、以下の要素を考慮します。
- エアコンの消費電力: 一般的なエアコンの消費電力は、1時間あたり約1キロワット(kW)です。
- 使用時間: 1日の使用時間と年間の使用日数を見積もります。
- 電気料金: 1キロワット時(kWh)あたりの電気料金を設定します。
◯計算条件
- エアコンの消費電力: 1kW
- 1日の使用時間: 8時間(授業時間)
- 年間の使用日数: 200日(日本の学校の年間登校日数)
- 電気料金: 1kWhあたり30円
と仮にですが設定します。
その設定で新たに設置されたエアコンが一斉に稼動したとすると、
年間消費電力量=1kW×8時間/日×200日=1,600kWh/年
次に、1台のエアコンが1年間にかかる電気代を計算します。
年間電気代=1,600kWh×30円/kWh=48,000円
全国の小学校でエアコンを使用した際にかかる年間の電気代は、
約179億5,200万円となります。
1校あたり平均クラス数12+特殊教室5=17教室のエアコンを1年間稼働させると、
1校の年間電気代=48,000円/台×17台=816,000円
ここでは1年間稼働させた前提で計算しましたが、
実際には、地域にもよりますが夏の3〜4ヶ月の間と思われます。
多い方の4ヶ月で計算してみます。
全国の新たに導入したエアコンを4ヶ月間(1日8時間、月に20日間稼働)一斉に稼働させた場合の電気代を計算します。また、1校あたりの4ヶ月間の電気代も計算します。
1台のエアコンの4ヶ月間の消費電力量
◯前提条件
- エアコンの消費電力: 1kW
- 1日の使用時間: 8時間
- 月の使用日数: 20日
- 使用期間: 4ヶ月
- 電気料金: 1kWhあたり30円
- 1校あたりのエアコンの台数: 17台
- 全国の小学校数: 22,000校
・1台のエアコンの4ヶ月間の電気代
➡1台の4ヶ月間の消費電力量=1kW×8時間/日×20日/月×4ヶ月=640kWh
・1校のエアコンの4ヶ月間の電気代
➡1台の4ヶ月間の電気代=640kWh×30円/kWh=19,200円
・全国のエアコンの4ヶ月間の総電気代
➡全国の新たに導入したエアコンを4ヶ月間稼働させた場合の総電気代: 約71億8,080万円
➡1校あたりの4ヶ月間の電気代: 約32万6,400円
このように、エアコン稼働による電気代は、4ヶ月間なら1校あたり約32万円、1ヶ月あたり約8万円となんとかなりそうな金額じゃないでしょうか?
約280億円と同等の事業は?
1. 東京ドームの改装費
東京ドームは、日本でも有名なスポーツ・コンサート会場です。2018年に実施された大規模な改装工事の費用は、約70億円でした。これを4回実施する費用が280億円に相当します。つまり、東京ドームを4回改装するのと同じくらいの費用がかかることになります。
2. 東京スカイツリーの建設費
東京スカイツリーは、日本のランドマークの一つで、その建設費用は約650億円でした。280億円はこの建設費用の約43%に相当します。つまり、東京スカイツリーの半分以上を建設するのと同じくらいの費用がかかるということです。
3. 新幹線の車両購入費
新幹線の1編成(16両)の購入費用は約50億円とされています。280億円で新幹線の編成を5.6編成購入することができます。これは、東京から大阪までの東海道新幹線で運行される複数の列車編成に匹敵します。
4. 道路の修繕費
日本では、1キロメートルの道路を修繕する費用が約1億円と言われています。280億円で280キロメートルの道路を修繕することができます。これは、東京から名古屋までの距離に匹敵する道路の修繕が可能ということです。
まとめ
全国の小学校にエアコンを設置するための総費用は、購入費用と設置工事費用を合わせて約28,050,000,000円となります。
※エアコン1台あたりの費用は5万円に設定しましたがもっと安くなるかもしれませんし、設置費用は一般家庭の設置費用なのでもっと高くなる可能性もあります。あくまでも一般家庭での設置費用での予測として捉えて下さい。
小学校にエアコンを設置する為に莫大な金額が必要なことがわかりましたが、この金額が日本の未来にどれほどの影響を持つかが鍵になります。
エアコン設置により、児童が快適な環境で学習できるようになり、教育の質を向上させることができます。このような投資は、将来的な社会の発展に寄与する重要な要素となっています。
子供たちの体調管理や学習環境の向上為にもなんとか導入してほしいものです。
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